今日ね、クラシック音楽のコンサートに行ってきたんだ。
ほほぉ、それは良かったね。何を聴いてきたんだい?
くるみ割り人形だよ。演奏してる人をぐるっと囲むようにお客さんがいてね、ブラボーって言ってた。
それはヴィンヤード型のコンサートホールだね。
ヴィンヤード?
ワインヤードとも言うんだけど、ブドウ畑のようにステージの周りが段々となっているんだ。こんなコンサートホールだっただろう。
これはドイツ、ベルリンにあるベルリン・フィルハーモニーというコンサートホールだ。日本でもサントリーホールがヴィンヤード型で有名だ。
そうそう。こんな感じ。
この前行ったコンサートホールは、演奏してる人の後ろは壁だったけどな。
毎年、ニューイヤーコンサートで有名なウィーンフィルの本拠地、ウィーン楽友協会の大ホールもシューボックス型で有名だな。
靴箱? あ、確かに靴を入れる箱に形が似てる。何か違いはあるの?
ヴィンヤード型のほうが比較的新しいんだ。シューボックス型は19世紀から登場したが、ヴィンヤード型は音響工学が進んで20世紀後半になってから登場してきたコンサートホールの設計だ。ヴィンヤード型ではどの客席でも同じようにステージがよく見えるし、音響もよく聴こえるように設計されている。
演奏してる人は後ろからも見られると緊張しちゃうよね。僕、もし演奏するならシューボックス型のほうが良いな。
確かに演奏者によっては苦手意識がある方もいるね。例えば指揮者でもショー・マン的なタイプでは、ヴィンヤード型のほうが真価を発揮するし、シャイなタイプだとヴィンヤード型は苦手に思うかもしれないね。
聞き手によっても、ヴィンヤード型だと音が発散してしまうけど、シューボックス型のほうが音が凝縮されて聴こえて良いという人もいる。人それぞれだ。
キミも、今度またコンサートに行ったら、ホールのタイプで聴こえ方がどう違うか意識してみるとより楽しめると思うよ。
わかった。おじさん、ありがとう!
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